低温やけどについて
低温やけどとは、カイロや湯たんぽなど、体温より少し高めの温度(44℃~50℃)のものに長時間触れ続けることにより起きる火傷です。
症状が見た目には分かりにくく、痛みを感じにくいので、軽症と勘違いしてしまいがちです。
🔷低温やけどの症状は?
🔹軽度(1度)の場合は、ヒリヒリとした痛み、うっすらとした赤みがあります。
🔹中度(2度)の場合は、強い痛みや赤み、水ぶくれが出来ます。
🔹重度(3度)は、皮膚が壊死してしまい、神経まで焼けてしまうため痛みも感じません。
🔷通常のやけどとの違いは?
通常のやけどは、皮膚の表面に熱が触れてしまうことで起こります。低温やけどは、皮膚の奥深くでじっくり進行してしまうので、通常のやけどよりも治りにくいです。
皮下組織が破壊している場合は、手術が必要になったり、感染症にかかりやすくなるので、通常のやけどよりも重症になることが多く注意が必要です。
🔷低温やけどの原因と予防方法は?
体温より少し高いくらいの熱を持つものに長時間当たり続けることが原因です。
🔹湯たんぽ・電気あんか➝就寝時に湯たんぽや電気あんかが足に触れたまま眠ってしまい、翌朝水ぶくれが出来てしまうことが多いようです。
👉湯たんぽ・電気あんかは就寝時には取り出す。タオルや湯たんぽカバーなどで包んでも「低温やけど」になる恐れがあります。
湯たんぽや電気あんかは就寝前に布団に入れ、布団の中を温めるように使用し、就寝時に布団から出すことをお勧めします。
🔹使い捨てカイロ➝カイロをあてた場所をガードルやサポーターなどで圧迫してしまうとけけ血流が押さえられてしまい、皮膚の温度が上がってやけどを引き起こしやすくなります。靴下用カイロは靴下を履かずに使用したり、他の部位に使用すると、思った以上に高温になる場合があります。
👉張るタイプの使い捨てカイロは必ず衣類の上に貼り、同じ箇所に長時間当てないようにし、貼ったまま眠らないようにしましょう。
🔹電気毛布・電気カーペット➝一晩中また、一日中使用してしまうことにより低温やけどを引き起こす場合があります。
👉電源を入れて温め、就寝時、または長時間座る時には電源を切るようにしましょう。
🔷低温やけどになりやすい人とは?
🔹皮膚の薄い高齢者
🔹寝返りが出来ない乳児
🔹知覚や運動能力に麻痺がある方
🔹糖尿病などで手足の循環が悪いかた
🔹泥酔している方
🔹体の感覚が鈍くなっている方
🔷低温やけどになった時は?
軽度か重度か分からなくても、必ず医療機関を受診しましょう。
低温やけどは、民間療法や自己判断ではなかなか治しにくいやけどです。間違った処置をしたり、下手に放置してしまうことで、重症化したり感染症にかかってしまうこともあります。